2022.10.12HISUIプロダクトの一般配付を開始しました
現在アーカイブされているHISUIプロダクトについて、衛星データプラットフォームTellusより一般への配付を開始しました。 » 過去のホットトピックス
HISUI : Hyperspectral Imager Suite
HISUIは、経済産業省が開発し運用している宇宙実証用のハイパースペクトルセンサです。
2019年12月に国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」に搭載して、2020年9月から画像の取得を行っています。
ハイパースペクトルセンサ とは
ハイパースペクトルセンサの最大の特徴は、高波長分解能を有し、 対象物の性質・物性を示す反射スペクトルを広範囲の波長帯で連続的に得ることができることです。
植物 (9月の水稲) のスペクトルを例に、 マルチスペクトルセンサとハイパースペクトルセンサとの反射スペクトルの違いを模式図 (右図) に示します。
マルチスペクトルセンサとしては ASTER (9バンド) を想定し、 ハイパースペクトルセンサとしては HISUI (185バンド) を想定しています。
計測しない波長の部分が多いマルチスペクトルセンサと異なり、 連続的に測定できるハイパースペクトルセンサでは、 よりきめ細かで多彩な情報が取得できます。
想定利用事例
小麦の生産状況の把握View details »
地上設置型および航空機搭載型ハイパースペクトルセンサを使用し、 オーストラリアで栽培されている小麦の子実重と子実窒素含有率の推定、 および栽培作物の分類を行っています。
サンゴのモニタリングView details »
サンゴの白化 および 白化からの回復状況をモニタリングするためには、 生きているサンゴ (健全サンゴ) と死んで海藻に覆われたサンゴを識別する必要があります。 これらのスペクトルは良く似ているため、従来のマルチスペクトルセンサでは分類が困難でした。
岩石・鉱物の分類View details »
SFF法 や SAM法 に使われるスペクトルパターンの相関と各鉱物固有の吸収位置から、 鉱物の同定を行っています。
精密樹種分類View details »
樹木のスペクトルは樹種による違いが非常に小さいため、 従来の光学センサで分類できる種数は限られていました。 本事例では、樹種によるスペクトルの違いを最も反映していると考えられる クロロフィル吸収帯を使用した、新しい分類アルゴリズムを利用しています。